ココロザスとは?

代表インタビュー

写真:桐谷 晃司
株式会社ココロザス 代表取締役
桐谷 晃司
執筆ブログ「Kirilog」
桐谷晃司Facebookページ

なぜココロザスを立ち上げようと思ったのですか?

日本で新しいマーケットを切り開いていく起業家を育成するような事業をやりたいと思ったことが始まりです。
東京から南房総に移動する車中で、「2030年までに100人の起業家を育成したい」というメッセージが内側から湧いてきたのです。
今、デジパを創業して12年、3年前にNPO法人あわ地球村を設立して少し落ちつき、自分自身が次のステップにいくときが来たな、というタイミングでした。

もう一つは、日本に新たな価値を創り出したいという気持ちがあります。
最近、周りの経営者の中にはアジアに進出している人が多いのですが、元々私自身も海外志向が強く2007年にはベトナムでオフショア開発の会社デジパベトナムを設立しました。今は、アジアに進出して新しい事業を自身がやるより、日本の未知のマーケットを深堀りしていきたいのです。
日本には潜在的なマーケットがまだまだ残っていると考えています。
今メディアを見ると日本はこれから凋落の一方だ、という悲観論が物凄く多いですよね。
書店に行ってもそういう本が並んでいますが、私は違うと思っています。
自分自身が世界を旅してベトナムにも進出して感じたことは、
やはり日本の底力である、基礎技術、教育レベル、仕事の品質は世界レベルで見てもすごいものがあると思っているのです。
「サスティナブルな社会に新しい価値を作り出し、日本を元気にする」そんなサポートがやりたくてココロザスを立ち上げました。
ココロザスとは「ココロザシを持つ起業家と、それを応援する人々のココロザシを集める」という意味です。

どのようなニューマーケットがあると考えていますか?

例えば、農業の6次産業や、シェアリングビジネス、地方再生、伝統工芸、アクティブシニアマーケットなどですね。
世界を見渡しても、日本のように分厚いGDPを持っていながら、豊かな自然環境、深い文化を持つ国は見たことがない。そしてこれらは外国の人々の憧れなのです。
外だけではなく内にも、未開拓な潜在的マーケットが日本にはまだあって、それをこれから開拓していく必要があると思っています。
もともと日本は、外のモノを取り入れて内で融合させるのが上手な国で過去にも、遣唐使・遣隋使の後に平安文化、安土・桃山時代の後に江戸文化というように歴史は繰り返していますよね。今は、そんな時代の兆しを感じます。
そういう日本の新しい価値を作り出す、新しいマーケットを切り開いていく起業家を育成したいと思いココロザスを立ち上げました。

ココロザスだからできる独自の支援方法とは何でしょうか?

これは三つあります。一つは起業家を育成する起業塾です。
私自身が3度の起業、1度の倒産、2度の事業売却を経験しているので、私が中心となり多様な経営経験を持つ事業家も交えて
スタートアップに必要なスキルや技術的なものを伝えていきます。例えば、起業をするうえで多くの人の一番の恐怖は倒産です。でも、倒産というものを詳しく知っている人は意外に少なく恐怖だけが先行している感じがあります。リスクを最小限に減らす倒産のやり方まで、自分の経験から伝えていきます。

二つ目は成功報酬制のメンター出向、顧問出向というサービスです。
スタートアップからビジョンを達成するために走っていると、様々な障害が起きてきます。
その時に、先輩の経営者や経営経験のある人が後ろからサポートしてあげることによって、
わざわざ転ばなくていい落とし穴を避けることができます。
何回も起業経験があると、スタートアップの時の落とし穴を知っているから落ちないのですよ。
だから変な方向に行こうとしている時に、アドバイスをしてあげることができます。
また、私もトータルで20年近く会社経営をしていますが、今でも心が折れそうになることが数年に1度くらいあるのです。
そういう時は自分がメンターと信じている人に相談をします。
そうすると、立ち直りのきっかけを与えてもらえることが多いです。
これは、みんなある事ですがゼロから1をつくりだすスタートアップの起業家は、道なき道を切り開いていくので何度も何度も心が折れそうな経験をします。
そんな時にスタートアップを経験している先輩が、後ろでサポートしてあげるというのがすごく大事だと思っています。
それが成功報酬制のメンター出向です。
ただしスタートアップしたての起業家がメンターに対し報酬を払えるわけはないので、
それは起業家たちがある程度のステージまで上がったときにお礼として報酬をはらっていくという仕組みです。

三つ目は、投資家と起業家とのマッチングサービスです。ココロザスに登録する投資家に対して、「自分の事業モデル」のプレゼンテーションを実施し、将来性を見込まれたら出資が実現します。
ココロザスに登録している投資家は、従来のお金の利回りや投資回収効率のみを求めるのではなく、
ココロザスが目指す「サスティナブルな社会に新しい価値を作り出し、日本を元気にする」という理念に共感し、
新たに社会に対する価値を加える投資指標であるSROI(社会的投資収益率)や、CSR(企業の社会的責任)を理解された方々にお願いしました。

「NPO法人あわ地球村」をなぜ創ろうと思ったのですか?

共生型の自給自足コミュニティを創ることが、次の社会のヒントだと思ったからです。
そもそものきっかけは、2008年に起きたリーマンショックでデジパの経営が傾いたことでした。
当時のデジパはベトナム法人を設立したり、新規事業を積極展開していたのでちょうど投資フェーズの時期で、
資金が詰まりました。
リーマンショックが起きて、金融マーケットが萎んでしまい資金調達ができなかったのでデジパの多くの事業資産を売却しました。
ベトナム法人を含む2事業の売却です。

リーマンショックというのは私にとっては物凄く大きな出来事でした。
社会の仕組み、金融の仕組みはある程度知っていたのですが、あれを見たときに、「金融至上主義の資本主義社会は世界的に終わったな」と感じたのです。
それでもう一度自分の生き方考える、そして社会の仕組みがどう変化するかということを1年間模索したのです。

そこで出てきた答えは、グローバライゼーションではなく、ローカライゼーション。地産地消。
昔日本が持っていた、「相互扶助」、「結いの精神」、お互いが助け合って生きるという小さなコミュニティにヒントがあるのではと思いました。それで日本を行脚して色々なジャンルの人に会いに行きました。
そこで、大分で「循環農法」を営んでいる赤峰勝人さんや長野でパーマカルチャー型宿泊施設「シャロムヒュッテ」を経営している臼井健二さん等に出会って、自分の中でなんとなく仮説が導き出されました。
共生型の自給自足コミュニティを作るということが一つの次の社会のヒントなのではないかと思ったのです。
それでNPO法人あわ地球村を南房総で3年前に始めました。

ココロザスの母体であるデジパから起業家が生まれ続けるのはなぜですか?

理由は2つあります。
一つは、会社を作ったときから「雇われない生き方を目指して3年で独立」、という採用スローガンを明確に掲げていたことです。
それにより、自分の潜在能力を開いてチャレンジをやり続けられる独立志向の強い社員が集まったこと
もう一つは、これはデジパの特徴なのですが「任せて権限委譲」をとことんやっきました。
エナジャイズを創業した岡崎さんは役員からMBOで独立しましたが、彼女は私の経営のことを「放置プレイ経営」と揶揄しています。(笑)
彼女も様々なベンチャー経営者のもとで働いたので、「任せる」という経営者はたくさん見てきたけれど、私の場合は任せる度合いを超えていて、「放置プレイ」だと表現をしているのです。でも、自分の役割はその人の適材適所の「場の提供」だと思っています。
その場を提供した後、横からサポートする=「伴走」することが仕事です。
経営者というのは、ある意味メンターだと思っているのです。
メンバーがこうなりたいと未来志向を持っていても、いろいろな障害にぶつかっていくわけです。
その時にそれをブレイクスルーできるかできないかというのはほんとちょっとの差だと思っています。
ある意味「運」かもしれない。
そんな時に横でちょっとしたプラスのストロークを与えてあげたり、ここで失敗するとわかった時には、先にそれを示唆すると、ブレイクスルーがしやすくなるのです。まあ、誰しも失敗はしますがそれを許容する文化が出来上がったことが大きいですね。ブレイクスルーをやり続けるスパイラルが出来れば3年で独立するという現象が連続的に起きるだけなのです。

日本人の生き方は、今後どうなっていくと思いますか?

ライフスタイルに多様性が生まれ、新しい幸せスタイルを模索する時代に入っています。
最近はノマドワークスタイルという言葉が出てきましたが、これだけ進化した通信の社会インフラができあがったので、
東京にこだわるのではなく、田舎暮らしをしながら最先端の生き方ができるのではないかというのが、
あわ地球村を3年間運営してわかったことです。

本来インターネットが生まれたときに、人々は東京から離れていくだろうと言われていたのです。
しかしなぜか逆に六本木や渋谷に人が集中してしまった。それはそれで、コミュニティが発生するので当然なのですが、
今再びワークスタイルの多様化という流れがきていて、新しいライフスタイルを探る時代に入り、一つの多様性が日本の中で生まれてきているように見えます。
新しいライフスタイルとは特別なものではなく、日本に既にある文化や資産に付加価値をつけてハイブリッドに変化していくものだと思っています。

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